本サイトで参照した資料、文献など、また栽培に有用な情報等の出典先を掲載しています。

 書籍

  1. Eric A. Christenson, "PHALAENOPSIS A MONOGRAPH" Timber Press ISBN0-88192-494-6
    胡蝶蘭原種62種に関し、種の特徴、生息地、名称由来、発見から今日に至る歴史等が系統的に記載された現在最も情報が豊富な書籍である。種の同定はカルス形状が重要とされるが、本書では主にH.R.Sweetによる手書きイラストが用いられているため、趣味家にとっては視覚的な実感がない不満が残る。またP. cornu-cerviなど一部の種の分類については未解決な課題がある。

  2. 市橋正一, 三位正洋, "ファレノプシス栽培と生産" 誠文堂/新光社
     栽培について多くの重要な情報が記載されている。前半は培養技術であるが、4章以降は胡蝶蘭中級から上級者向けの栽培技術が取り上げられており、交配種を対象とした研究であるものの、様々な実験や研究から得られた定量的なデータは、原種栽培にも貴重な技術資料となる。

  3. 福田輝明, "洋ランの病害虫防除" 家の光協会
    洋蘭全般の病害虫とその対策が記載された書籍である。洋蘭株が10鉢を超えるようになれば病虫害対策も必要となる。本書は病害虫症状を400枚を超える写真で属毎に紹介、解説しており、初心者にも症状判断ができる。

  4. 井上成信, "ランのウイルス病" 農山漁村文化協会
    洋蘭のウイルス病に対しての診断、検定、防除に関しての解説書である。ウイルス病は外見からでは判断が難しいが200枚ほどのカラー写真で各種のウイルス症状が分類されており、初心者にも分かりやすい。また防除するための栽培上の記載は必続の内容である。

  5. M.L.Baker, C.O.Baker, "Orchid Species Culture Dendrobium", Timber Press
    1200種に及ぶデンドロビウムの栽培環境について記載している。

Website

  1. "Internet Orchid Species Photo Encyclopedia" http://www.orchidspecies.com/
    洋蘭ほぼ全種の写真、生息地、特徴などが記載されたオンライン最大の洋蘭原種情報サイト。洋蘭の百科辞典の名に恥じない情報量である。

  2. "Phalaenopsis Orchids: Species and primary hybrids"http://www.phals.net/index_e.html
    54種の胡蝶蘭をそれぞれ写真紹介している。世界各国の趣味家が所有する写真を公開しているため、多様な花柄、変種を見ることが出来る。

  3. "胡蝶蘭原種の多様性と栽培"www.AJOSpresen2016
    AJOSサンシャインシティ2016での講演で用いた胡蝶蘭原種の分布とその多様性および栽培法についてスライド。

研究文献

  1. Chi-Chu Tsai, "Molecular Phylogeny, biogeography, and evolutionary trends of the genus Phalaenopsis", Doctor of Philosophy National Sun Yat-sen University, 2003
    DNA分析による胡蝶蘭全種のそれぞれの近縁関係、およびいくつかの種についての東南アジア生息分布域と経緯に関しての詳細が研究された博士論文。