栽培、海外ラン園視察などに関する月々の出来事を掲載します。内容は随時校正することがあるため毎回の更新を願います。  2018年度

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12月

Dracula属の植え替え

 Dracula属については、昨年末から炭化コルク付けで成長具合を観察してきました。順調な成長が見られることから総株数約300株をコルク付けに順次移し替えています。メタルリングのミズゴケ・クリプトモス7:3植えでもよく成長しましたが、出荷の不便さ(花茎の保護)のための変更です。栽培温度を15-20℃程度とし根を常に湿った状態に保てればラン属の中では最も強い属種の一つで良く増殖します。しかしこの栽培温度が問題で、その多くが標高2,000m級の高山植物であり、それ相当の環境つくりが必要になります。当サイトの低温室では13-24℃としており、一般家庭用エアコンの設定可能な最低温度が15℃であることから、特に2,000m以上の高山生息種は、エアコン近くに置いています。最低温度を13℃以下にしないのは他の低-中温タイプも同居しているためで、ドラキュラのいる温室にも拘わらず、浜松において外気温が10℃を下回る12月中旬以降は暖房が入るようになっています。

 Draculaはその猿面フォーム故に人気があるものの、ふと気づいたことにこの顔を接写した画像は余りなく、栽培している者しかなかなか撮影できないのではと現在開花中のDracula severaDracula diana xanthinaに近づき写真を撮りました。下上段がそれらで接写もそれなりに迫力があります。花には花言葉と云うものがありますが、さてDraculaにはどんな表現が適切でしょうか?下段は植え替え中のDracula gigas xanthinaDracula gigas rayo de solDracula diana xanthiraDracula olmosiiなど、いずれもマーケットではDracula属の中ではかなり高額な品種です。

 炭化コルクのサイズは30㎝x9㎝です。気づかれた方もおられると思いますが、バルボフィラムや胡蝶蘭と異なり株のコルク上の取り付け位置をやや中央にしています。Draculaはリゾームを一方向に伸ばし縦長に成長する以上に、短いリゾームから多数の成長芽が出ることで狭い範囲内で株が増えます。このためバルボフィラムのような長い伸びしろは不要で、しかし根を常に湿った状態にする目的でコルクサイズを小さくするのではなくズゴケ面積は多くしていることと、今回はメタルリンクからの移し替えで、根が多数繁殖していたためコルクの下半分にそれらの根を納めたためです。下写真の左からそれぞれ2株分は、コルクに移し替える前は1株であり、これを3-4株に分けた2株分です。これらも2-3年でそれぞれ2-4倍程になると思います。

Dracula severa Dracula diana xanthina
左から2株毎にDracula gigas xanthina、 diana xanthina、 gigas raya de sol, olmosii、右端はDracula gigas Cholorate

Bulbphyllum veldkampii

 この聞きなれないバルボフィラムは2011年発表のスラウエシ島標高600m程に生息の新種です。現在国内情報では当サイトのみで、昨年末に入荷しましたが国内初のようです。よく似た種に同じスラウエシ島標高1,200m生息のBulb. sulawesii(現在Bulb. klabatense subsp. sulawesii)が知られ、こちらは2017年4月今月の花に紹介しています。Bulb. veldkampiiとのBulb. sulawesiiは両者共にリップ中央から先端部に細毛があり外形からの見分けが困難ですが、リップ基部の左右側弁が突起のように直立しているかどうかの違い程度です。この突起はBulb. veldkampiiに見られます。リップ上の細毛や表面の細かな凹凸の多い少ないは様々で、これらで両者を同定することは困難です。こうした背景からか、ネット画像ではかなり同定に混乱しているようです。これまでポット植えとコルク付けに分けて栽培してきましたが、下写真は今回の植え替えで、7株を炭化コルク付けで統一しました。

Bulb. veldkampii

Dendrobium tentaculatumに見られる株の3様態

 Den. tentaculatumはDiplocaulobium属からDendrobium属に編入されたニューギニア生息種です。それ故か、その株形状はデンドロビウム一般種とはかなり異っています。バルブは円錐形で先端から長い茎(葉柄?)が伸びその先端に1枚の葉と、葉の根元から花柄が延び一輪の花を付けます。下写真上段は2015年2月東京ドームでアルゼンチンClori Orquideasラン園から引き取ったDen. tentaculatumです。なぜニューギニア種を南米のラン園が保有していたのかその経緯は分かりません。その2年後に、マレーシア経由からも入荷があり、アルゼンチン入荷株は中温室に、マレーシア入荷株は高温室にそれぞれ置いて毎年開花を確認しつつ栽培を続けてきました。今回の植え替えで株分けを行った際、株形状に大きな違いがあることから今回取り上げてみました。

 写真下段左のトレーに並んだ株の左2列と他の4列とは、別種の如く葉形状とサイズが異なりますが、同じDen. tentaculatumとされる開花サイズ株です。2列の株はマレーシア経由株です。披針形葉で葉柄も長く、一方、右4列のアルゼンチン経由株は線形葉で細く、株自体が小型です。上段の花画像はこの小型の方の株です。一方、下段右も同じ種です。こちらの葉は両者の中間的な形状ですが葉柄が短く、3年程前にピンク色の花を確認したため他と分けて栽培しているものです。本種は花色が若い株は白色で、数年するとピンクの発色になるとの説には疑問です。この株はマレーシア入荷株に混在していたもので他に5株程あります。株の様態の違いは、地域差あるいは標高差にしばしば見られるものの、これほどの違いは稀でDiplocaulobium節固有の特徴なのか、別種の可能性もあり、次の開花を待ってそれぞれの花形状を詳細に調べる予定です。ただ問題は本種は一両日の短命花のため開花を見逃さない注意が必要です。  


Bulbophyllum maculosumの植え替え

 本種名は現在Bulb. sanguineomaculatumのシノニムとされたボルネオ島、スラウエシ島、フィリピンの低地から標高1,300mの生息種です。本種の花フォームは、フィリピン種がやや黄緑色をベースに茶褐色の斑点であるのに対し、下写真左のスラウエシ島からの入荷とされる株の花は今年7月に開花し、黄色をベースに赤からクリムゾン(深紅)色の斑点のある写真右のフォームとなります。入荷時のビニールポットでの8ヶ月程の仮植えから今回30㎝長の炭化コルクに植替えました。前記両種名のネット検索では国内マーケット情報が見当たりません。本種は植え替えのため1-2ヶ月の順化期間後に販売予定です。

Bulb. maculosum (sanguineomaculatum)

Bulbophyllumの植え替え

 時間を見てはバルボフィラムの植え替えを行っています。下写真左の上段はBulb. multiflorumです。本種の入手は極めて困難で、というのは本種名で発注してもほとんどが同じルソン島中部Nueva Vizcaya生息のBulb. brevibrachiatumBulb. loherianumなどがミスラベルで入荷し3回に一度、しかもロット内に1割以下で稀に本種が混ざっているような状態です。これまでの経験からは本種名で注文しても本種が得られる保証は全くありません。2株ほど販売し、その後開花を確認した2株ほどがあり、それらが大株になったため株分けして今回の植え付けとなりました。(注:これまで当サイトではCirrhopetalumがBulbophyllumに属名統一されたことで、Cirr. multiflorumBulb. multiflorumとしてきましたが、Bulbophyllum属内にすでにmultiflorum名があったことから、Cirr. multiflorumは新たにBulb. polyflorumとして登録されており、現在の本種名はBulb. polyflorumとなります。当サイトでは来年3月末予定の本サイト改版時に種名を変更します)。.下段は左2列がBulb. veldkampii、3つ目がBulb. kermesinum、また右3列は半透明な花を付けるBulb. hymenobracteumです。

 左画像は30㎝長炭化コルクでの植付けで、従来と異なるのは使用するミズゴケの量を2倍近く増して厚めに敷き、また伸びしろ分をかなり大きく取っています。これには2つ理由があり、一つは2-3年程の成長の伸びしろ分と、植付け時からミズゴケ面積を広く取ることで、上部の保水分により、板下部の湿度を長時間維持し、株の根周りを常に湿った状態にするためです。平面状に敷いたミズゴケと炭化コルクの吸水性により、ぐしょ濡れ状態はかん水直後の僅かな時間だけで、その後は湿った状態が長く続くことを狙ったものです。最近はデンドロビウムを含め炭化コルクの取付けはこうした方法にしています。板付けで気相を大きくすると共に湿り気を長時間保つ、通常では相反する関係を得る簡便な手段です。材料コストと手間はかかりますが株の成長が第一です。

Bulb. multiflorum
Bulb. hymenobracteum

現在開花中の花6点

 開花中の花6点です。上段中央のThrixspermum pensileは1m近く下垂する1本の茎に、左右交互に等間隔で並ぶ葉の複数の付け根からそれぞれ2-3輪の花が咲きます。写真はほぼ真下から撮影したものです。本種は短命花で浜松温室では年3回程の開花期があります。一方右のDen. discolorは2ヶ月近い長命花です。現在3年ぶりに100株程のSpatulata節の植え替えを行っており、その半数が1m近い株です。今回は全てスリット鉢ロングタイプに100%クリプトモスの植え付けにしました。多くのバークは2年もすると崩れ始め、一部が粘土状になり気相が減少する結果、根の腐敗が進行しポットの外に飛び出した根のみが生きているような様態がしばしば見られます。いずれも3年程で植え替えとなるとLサイズのクリプトモスが栽培管理も容易で根張りも良く、安心との結論です。下段は全て胡蝶蘭ですが、後1-2ヶ月でPhal. amabilisPhal. schillelrianaなどフィリピン生息のPhalaenopsis節の開花最盛期を迎えます。

Den. treubii Moluccas Thrixspermum pensile Philippines, etc. Den. disclor Papua Newginea
Phal. pantherina f. flava Borneo Phal. appendiculata Borneo Phal. venosa Celebes Isd.

Bulbopyllum scotinochiton

 Bulb. scotinochitonは北スマトラ島生息で2005年登録の新種です。通常本種は”single flowered inflorescence”一輪の花序とされていますが、珍しく現在浜松温室にて花軸の先端で花柄 (花軸?) が2分岐し、2輪が同時開花している株があったので撮影しました。左が一般の、右が今回開花の様態です。

Bulb. scotinochiton

現在開花中の花6点

 この時期から来年2月頃までは多くの株に開花が見られます。6点を選んでみました。

Den. dianae Borneo Kalimanntan Den. compressimentum Borneo Bulb. nasseri Philippines
Bulb. orientale Thailand, etc. Bulb, mastersianum yellow Borneo Bulb. jacobsonii Indonesia

現在開花中のVanda

 下写真は現在開花中のVandaです。Vandaは春から夏期にかけての輝度が発色に大きく影響します。しかし他の属種と同居しての温室内栽培ではVanda sanderianaに適した輝度まで上げると他種には高過ぎて問題となり、中々濃色のピンク色を得ることは困難です。左はVanda sanderiana pink、中央は一見アルバタイプに見えますが、黄色フォームでアルバフォームはこちらです。やはり輝度不足でドーサルセパルとペタルの黄色の発色が抑えられて白くなっており、輝度を上げるとセパルペタル共に一様の薄黄色になります。右はVanda merrilliiです。

Vanda sanderiana pink Vanda sanderiana yellow Vanda merrillii

Bulbophyllum virescensにみる炭化コルク付けでの成長

 当歳月記10月にバルブ間のRhizomeの長い種の炭化コルク付けを取り上げ、Bulb. virescensの新芽の画像を掲載しました。その時点から凡そ2ヶ月が経過し、昨日(12日)現在の状態を撮影しました。左写真が10月の、右が今回撮影の株です。こうした長いRhizome種は花はダイナミックで見栄えの良い種が多いものの、植え付けが厄介で、新たなRhizomeの伸びしろ分を考えると株の倍程の長さの取り付け材が必要となり、コルクやヘゴ棒ではコストがかかり大変です。そこで炭化コルクにした訳ですが、垂直タイプの支持材への植え付けは、国内の温室栽培であっても生息地と比べれば湿度は低く、新芽が出たもののやがて縮れ枯れることが多い欠点があります。

 こうした背景から、炭化コルクにはこれまで以上に厚くミズゴケを敷き、乾燥状態にさせないよう常に湿った状態を保つ栽培を行ってきましたが、やはりこの方法が良いことが最近分かってきました。その1例が下写真です。Rhizomeの長い種の新芽は両写真に見られるように葉が閉じている状態から開くまでがもっとも栽培で難しい期間となります。最近はバルボフィラムだけでなく、デンドロビウムのFormosae節も同様に温室栽培であっても板状支持材を用いる場合は、ミズゴケを厚く敷くことが植え付けのポイントであることも分かってきました。

Bulb. virescensに見る新芽の成長 (左10月28日、右12月12日撮影)

現在開花中の12点

 写真上段左のフィリピン生息種であるDen. modestaは小型の花ですが、Lサイズの木製バスケットで一抱えもある大株になっており、現在50輪程が開花しています。中央のDen. rosellumはボルネオ島の、こちらも小型の花で現在当温室では昼と夜の室内気温差が10℃程になると開花が始まり、年に数回の開花期があります。Phal. bellina wildはパラパラと絶えることなく10月から、あちこちの株で常に花が見られ良い香りがします。

 最下段左の現在開花最盛期を迎えようとしているスマトラ島のDen. igneoneiveumは2ヶ月間程の長寿花です。右はフィリピンCalayan諸島のAerides magnificaで、花数を数えたところ41輪ありました。こちらも良い香りがします。これらはいずれも炭化コルク付けです。上段下段ともにすべて根は季節に関わらず常に濡れた状態ではなく、湿った状態を維持しています。

Den. modestum Philippines Den. rosellum Borneo Phal. bellina wild Borneo
Den. punbatuense Borneo Den. mooreanum Vanuatu Den. compressum Philippines
Den. lowii Borneo Dracula janetiae Peru Den. ionopus Philippines
Den. igneoniveum Sumatra Aerides magnifica Calayan Isd. Philippnes

Bulbophyllum nasicaの一般およびYellowフォーム

 カメラを修理に出したところ、年末期であることから修理が完了し戻ってくるのが1月の2週目頃になるとのこと。それでは1ヶ月間も撮影できないことになり、止む無く小型のキャノンG9Xを買う羽目になってしまいました。海外旅行には重いEOS7dに比べ、軽量で良いと割り切っての出費です。

 下写真左は現在開花中のパプアニューギニア低地生息のBulb. nasicaのyellowフォームと思われる花で、右がBulb. nasicaの一般フォームです。両者について色以外の違いはyellowフォームは細毛がドーサルセパルだけでなくラテラルセパル全体に拡がっている一方で、Bulb. nasicaはドーサルセパル以外は余り見られません。Yellowフォームはこれまで30株程に1株の割合で含まれており、それほど稀とは言えない数ですがBulb. nasicaでネット画像検索すると、このyellowフォームはOrchidRoots以外見当たりません。しかしこちらはややオレンジ色で一般種同様にラテラルセパルには細毛がほとんどありません。また写真左ではラテラルセパルの基部に一般種の赤褐色の片鱗が見られ、現時点ではおそらく左右は同種のフォーム違いとの判断です。

Bulb. nasica yellow form Bulb. nasica Common form

現在開花中の花6点

 12月に入り、ここ浜松でも夜間の気温は5℃近くまで下がり、暖房器の稼働率が高まっています。温室内は高温タイプは15℃、低温タイプは13℃を最低温度としています。Phal. schillerianaPhal. amabilisでは現在50株程で10-20㎝の花茎を伸ばしています。下写真は現在開花中のデンドロビウムとバルボフィラムをそれぞれ3点選んでみました。その中で、Bulb. fraudulentumはネット画像ではしばしばBulb. arfakianum.Bulb. antenniferumと混同されています。下写真は本物です。またBulb. scotinochitonBulb. mirumと花形状が似ていますが、Bulb. mirumの花サイズは3㎝と小型であるのに対して本種は7-8㎝と大きく、2005年Sumatra島北部で発見された新種で本種の栽培情報は余り知られていません.。3年間の栽培経験からはBulb. mirum程ではないものの、やや暑さを嫌うようで夏期において夜間温度が20℃を下回る環境が好ましいようです。上段右のDen. tobaenseはラテラルセパルのスパンNSサイズが11㎝の4輪同時開花中の花です。

Den. bicolense Philippines Den. consanguineum Moluccas Den. tobaense Sumatra
Bulb. scotinochiton Sumatra Bulb. fraudulentum Papua New Guinea Bulb. makoyanum Phiiippines他

Bulbophyllum medusae

 Bulb. medusaeは白く長い髪の毛のようなセパルが特徴で、タイからマレーシア、ボルネオ島、スマトラ島などに広く分布する低地生息域のバルボフィラムです。バルボフィラム趣味家であれば1株は持っているであろう最もポピュラーな種の1つであり、価格も5-6葉付バルブで2,000円前後と廉価です。当サイトではこの種の本領を発揮させるためには、クラスター仕立てが良いと考え、2つのクラスター株をつくりました。一つは1mヘゴ板(写真中央)、他は60㎝炭化コルク(写真右)を支持材としたものです。現在、前者は130葉、後者は65葉になっています。はたしてそろそろ一斉開花の滝のような壮大な景色となるのではと想像しているところです。右写真は現在2,000円の単体株に開花しているBulb. medusaeです。長く垂れたセパルの長さは18㎝で、開花直後のため20㎝近くに2-3日内には伸長すると思われます。本種はセパル基部に茶色のドットのあるフォームとアルバタイプがあり、写真のクラスター株は全てアルバタイプです。クラスター株も開花確認後には販売品となります。

Bulb. medusae 18cm long 1mヘゴ板付けクラスター株 60㎝炭化コルク付けクラスター株

歳月記のそれぞれのIndexへのリンク

 これまで歳月記では、旅行体験、輸出入問題、原種、栽培、病虫害防除等など様々な話題を取り上げてきました。しかし10年を経て膨大な情報となり、振り返って興味のあるItemをこの中から見つけ出すのは相当な労力が必要になっています。そこで今月から、2009年以降、取り上げてきた上記の事柄等をそれぞれ分野別にリストにし、これまでの歳月記にpoint to pointでアクセスできるページの作成を始めました。 全体が出来上がるには2-3ヶ月かかると思いますが、まず2009年からの旅行体験記からリンク可能なIndexを作成しました。時代を反映して変化している内容もありますが、今後ラン生息国に出かけランを入手しようと考えている方や、EMS等での購入を計画している方に参考になるのでは思います。原種それぞれへのアクセスは今月末を予定しています。本サイトのトップページの中段右にあるメニュー ”歳月記Indexリンク” よりご覧ください。


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